実践型クリティカルシンキング
さて、今回の本は、
「実践型クリティカルシンキング」
です。
マッキンゼー出身の佐々木裕子さんによるセミナーをもとに
執筆された本です。
実はこの本、
大学時代に買って一度読んだもので、
今回は読み直しです。
本自体は非常に薄いですし、
会話形式でサクッと読めてしまうかつ、
基本の「キ」がまとまっていて、
普段なんとなく行っている思考を見直すにはちょうど良いです。
個人的にポイントは、
1.ズームイン/ズームアウトを意識的に使う
2.解くべき命題を明確にする
3.解決策を意識して課題を整理する
1.ズームイン/ズームアウトを意識的に使う
自分自身、ズームイン/ズームアウトは普段からやっています。
ただ、「今、ズームインしているな」あるいは「ズームアウトしているな」
ということを意識はしていないです。
ここを意識しながら考えることで物事を構造化して捉えることができると思います。
特に、人の話を聞いている間やディスカッションをしている間に、
ズームイン/ズームアウトの意識を持って話を聞ければ、
話の全体を構造化できますし、「つまり、こういうことですか?」とまとめて行ってあげるとができます。
2.解くべき命題を明確にする
これは、ズームイン/ズームアウトとも関係しますが、
「この課題の本質は何か?」ということは常に意識する必要があります。
コンサルティングをしていると、
クライアントの方から「新規事業を立ち上げたい」と言われることがあります。
この時、クライアントにとってこの新規事業を
・5年以内に黒字化できれば良いのか
・5年以内に全社利益の25%を稼ぐ事業にしたいのか
・CSRとして行いたいのか
で、当然ながら取るべきアプローチは変わります。
課題の裏側にある本質(=なぜ?)を捉えることは、
当然ながら重要な要素です。
3.解決策を意識して課題を整理する
自分もよくやりがちですが、
綺麗に整理はできたが、「で?」と言われるパターン。
これは、課題の整理に目がいってしまい、
解決策まで見えていないことが原因のことが多いように思います。
年代や性別、居住地域などで分けるのは、MECEですしわかりやすいですが、
必ずしも筋が良いわけではありません。
そこで重要なのは、仮説思考ではないでしょうか。
解決策を見据えた上で、課題を整理して初めて、
意味ある整理となります。(自戒も込めて。)
冒頭書いた通り、サクッと読めてしまうので、
自分の思考のチェックリストには、良い一冊だと思います。