マッキンゼーが予測する未来
さて、約2ヶ月渡って読んでいた本を読み終わりました。
マッキンゼーが予測する未来―――近未来のビジネスは、4つの力に支配されている
- 作者: リチャード・ドッブス,ジェームズ・マニーカ,ジョナサン・ウーツェル,吉良直人
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2017/01/27
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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主張としてはそこまで目新しさはないのですが、
具体例や統計が非常に充実していて、この辺りはさすがマッキンゼーといったところでした。
具体的な内容としては、
第I部で大きな4つのトレンド(破壊的な力)
・経済の重心の移動(西欧からアジアへ)
・技術発展によるインパクトの拡大と加速
・地球規模での高齢化
・資本や情報の「流れ」の高まり
をもとに、
『我々の直観をリセットしなければならない』
という主張をした上で、
第Ⅱ部で6つの個別課題と対応措置を示しています。
第Ⅰ部と第Ⅱ部のつながりが若干弱いですが、
参考事例も含めて非常に参考になる内容でした。
さて、これだけ変化が早い時代にあって、
今までの経験に従い、直観的に判断しても上手くいかず、
直観はリセットし続けなければならないことは言わずもがな。
にも関わらず、それができないのは、
『人間は現状維持バイアスが強い』
すなわち、例え証拠を示されたとしても、自らの仮説やアプローチを変えることに抵抗してしまうためです。(P.365より)
そんなバイアスを取り払い、この急速な時代の変化に対応していくための一つの方法が、
『リセットする触媒』
を近くにおくことです。
本書中の例が面白かったのですが、
長らく、人間が1マイルを4分を切って走ることはできませんでした。
しかし1945年に4分を切るランナーが出てきて以降、
3年間で16人ものランナーが1マイルを4分を切って走ったのです。
長らく"直観的に"無理だと思われていたものをリセットしたのです。
私自身はコンサルとして大企業の方と関わることが多いですが、
たまにベンチャーに勤める友人と会うと、まさに直観がリセットされます。
逆に、自分自身も周囲の人の直観をリセットできるような触媒になりたいものです。
さて、新米コンサルタントと言いつつ、2年目に突入してしまいました。
2年目も頑張っていきます。